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就活生の方へ、面接で自分の意見を堂々と語るためには
2021年3月25日
面接官の質問する意図について
面接で自分の意見をうまく伝えられず、なかなか結果を出せずに悩んでいる方は大変多いです。よくある模範解答を真似しただけの面接対策では、面接官には思いが伝わりません。面接官からの質問意図を把握した上で、相手が本当に知りたがっていることを伝えるのが大切です。面接の事前準備として定番の質問を対策する際は、質問の意図を理解しておけば他の質問にも臨機応変に対応できるようになります。
面接で聞かれやすい5つの質問
面接で聞かれやすい質問は、主に5つのパターンに分類されます。ここからは「どのような質問を聞かれることが多いのか」という点について、質問意図と合わせて具体的に紹介します。
現在の自分に関する質問
現在の自分に関する質問とは、長所・短所・モットー・こだわりなど、現在の自分の考え方や価値観に関する質問などが該当します。
<質問例>
・長所は何ですか?
・短所は何ですか?
・自己PRをしてください。
これらの質問から、面接官は「自己理解ができているか」「会社が求めている人材像と合うか」という点を確かめようとしています。自分の認識している強みとともに、その会社が求めている資質を満たしていることをアピールしましょう。
過去の自分に関する質問
過去の自分に関する質問とは、過去に一生懸命頑張ったことや挫折した経験、人生において決断したことに関する質問などが該当します。
<質問例>
・学生時代に頑張ったことは何ですか?
・学生生活で何を得ましたか?
・挫折した経験について教えてください。
これらの質問で見られているのは「学びを活かすことができる人か」「困難な課題にぶつかっても乗り越えられるか」という点です。入社後に失敗経験をしても、くじけずに自分と向き合って成長できる人材を企業は求めています。
未来の自分に関する質問
未来の自分に関する質問とは、夢や将来のビジョン、入社後に挑戦したいこと、志望動機に関する質問などが該当します。
<質問例>
・将来の夢は何ですか?
・キャリアプランを教えてください。
・10年後はどうなっていたいですか?
「キャリアビジョンは明確か」「学生のビジョンと企業の方向性が合致するか」という点を面接官は読み取ろうとしています。自分が入社したらどのように企業に貢献していくのかを、面接官がイメージしやすいように伝えることが大切です。
就職活動に対する姿勢に関する質問
就職活動に対する姿勢に関する質問とは、なぜ社会人として働きたいのか、他社の選考状況はどうか、などが該当します。
<質問例>
・あなたの会社選びの基準は何ですか?
・他者の選考状況を教えてください。
・当社が第一志望ですか?
これらの質問では、「会社に対する熱意」や「企業選びの軸が一貫しているか」が見られています。また、企業は採用した学生の内定辞退や早期退職を不安に思っているため、会社に入社する意思をしっかり伝え、長く勤続できることをアピールしましょう。
時事問題に関する質問
時事問題に関する質問とは、気になる時事問題や、時事問題に関する意見などが該当します。
・最近興味のあるニュースについて、あなたの意見を踏まえて教えてください。
・○○というニュースについてどう思いますか?
これらの質問には、「世の中の流れを敏感に察知できるか」「自分の意見を持っているか」という点を見極めようとする意図があります。志望業界が関連するニュースや経済ニュースは幅広くチェックし、自分なりの見解を伝えましょう。
5つの質問に共通すること
ここまで挙げた質問内容は様々な質問意図を持っていますが、実は共通した狙いもあります。それは「コミュニケーション能力の高さ」を問われているという点です。面接での質問に対して短い返答しかできないと、会話をする意思がなく入社後にもコミュニケーションが成立しないと思われる恐れがあります。面接官は会話内容を深掘りして学生を見極めようとしているので、面接官が興味を持って会話を広げられる発言を心掛けてください。
面接中に気を付けるべきこと
面接官からの質問内容にばかり気を取られていると、「面接官と心を通わせる」という大切な心構えが欠けてしまう恐れがあります。受け答えを丸暗記するような面接対策には大きなリスクがありますので、以下で解説します。
自然なコミュニケーションが、おろそかになる
喋る内容ばかりに意識が向きすぎると、その場の空気を読んだり、面接官の気持ちを考えたりといった基本的な心構えがおろそかになりがちです。話す内容を丸暗記して棒読みになってしまうと、以下のような問題が起こる可能性があります。
コミュニケーション能力が低いと判断される
覚えてきた内容を話すことにとらわれると、どうしても不自然な話し方になってしまいます。面接は「伝える」だけではなく、「受け答え」をすることも大切です。面接官の質問に対して一方的に丸暗記した内容を話すだけでは、コミュニケーションをとる意思がないと判断されてしまいます。
印象に残りづらい
暗記に頼りすぎると、喋り方が棒読みになりがちです。メリハリのない平坦な話し方は面接官の印象に残りづらく、会話も広がりにくくなります。
時にずれた回答をしてしまう
一つひとつの質問に対して「その質問にはこの答え」とパターン化してしまうと、ずれた回答をしてしまう恐れがあるため注意が必要です。
質問の解釈を勝手に変えてしまう
「用意しておいた答え方を使いたい」という意識が強すぎると、質問内容を自分の回答に寄せてしまい、面接官の質問意図から外れてしまうことがあります。会話がちぐはぐとなってしまうと面接通過は難しいでしょう。
アドリブで対応できない
想定外の質問をされてしまうと対応できなくなるのが丸暗記の欠点です。事前準備をしっかり行うのは大切なことですが、回答を一言一句覚えるのではなく、内容をよく理解した上でいつでも答えられるのが望ましいです。
面接官と心を通わせる
「あらかじめ用意してきたことをマニュアルのように答えている」と面接官に思われてしまうと、挽回するのは非常に困難です。話し方に気持ちがこめられていなければ、面接官の心を動かすことはできません。
熱意が伝わらない
暗記した内容をただ答えるだけだと、冷たい印象を与えやすいです。感情のこもっていない回答では、企業への熱意を伝えることができず、やる気が薄いとみなされやすいため注意が必要です。
丸暗記は面接官に見破られる
ずれた回答をしてしまったり、言葉に詰まったりすれば、面接官は丸暗記していることに気付きます。暗記した回答をただ暗唱しているだけでは会話とはいえず、「コミュニケーション能力に欠けるのでは」「想定外の問題への対応力がないのでは」と思われてしまいます。
自分の意見を堂々と語ろう
面接に必要なのは、自分の意見を堂々と語れる強さです。面接での失敗を恐れるあまり、受け答えを丸暗記に頼ろうとすると、どうしても面接中にほころびが出てしまいます。熱意を伝えるためには自分の考えをしっかり持ち、どのような場面でも答えられる対応力が必要です。そのためには場数を踏み、伝える力を磨く必要があります。
自分の意見を伝える習慣をつける
自分の考えを整理し、人に伝える習慣をつけてみましょう。自己分析や情報収集をして話のネタを集めつつ、自分の考えを膨らませるのが大切です。伝えたい内容を分かりやすくまとめつつ、どのように話せば相手がよい反応を示すのか日頃から気にしてみると、伝える力が少しずつ鍛えられます。
模擬面接で練習を重ねる
友人や家族相手に模擬面接を行い、場慣れしておくのがおすすめです。話す内容については、文章を丸暗記するのではなく、要点だけを確実に押さえておきましょう。覚えた要点を軸にして面接練習を繰り返せば、自分の意見として様々な言い回しに対応できるようになります。面接官の質問意図を読み取り、面接官と心を通わせられるようなコミュニケーション力を発揮できるよう、しっかりと準備を整えましょう。